むかし、森の中に小さな池がありました。その池に住むアヒルの中で、ひとりだけ見た目がみにくいアヒルの子がいました。他のアヒルはその子をからかっていましたが、みんなが勝手に思っていたようにアヒルの子は実はとても賢くてやさしい心を持っていました。
ある日、池に遊びに来た子供たちがアヒルの子を見て、「なんてみにくいアヒルなんだろう!」と言いました。アヒルの子は少し傷つきましたが、それでも笑顔で子供たちに近づいていきました。子供たちがアヒルの子に触れると、そのみにくい外見が一瞬で美しい姿へと変わりました。
子供たちは驚いて、「すごい!このアヒルの子が一番素敵なんだ!」と言いました。アヒルの子はその日から池の中で一番人気のアヒルになり、みんなに可愛がられるようになりました。
その後、アヒルの子は他のアヒルたちにも自分の素晴らしい内面を知ってもらい、見た目だけで人や物事を判断しないでほしいと願いました。そして、ある日、小さな蝶々がアヒルの子に「あなたの美しい心が本当の美しさだよ」と教えてくれたのでした。
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語彙
池 (いけ) – pond
– 見た目 (みため) – appearance
– からかう – to tease
– 賢い (かしこい) – smart, clever
– 優しい (やさしい) – kind
– 傷つく (きずつく) – to get hurt
– 外見 (がいけん) – external appearance
– 美しい (うつくしい) – beautiful
– 姿 (すがた) – figure, form
– 驚く (おどろく) – to be surprised
– 素晴らしい (すばらしい) – wonderful
– 内面 (ないめん) – inner self